硝子
指先で 君を嗅ぐ
柔肌の琴線に硬い指を這わせ
君の喉奥に響く音なき声に吐息を塗り
その声に色彩を添えていく
僕の匂いか 君の匂い
君の音か 僕の音
君の胎内で ふたつの色を練る
僕と君のすべての色は胎内に注がれて
おひさまが身支度をする頃には
透明なふたつの濡れ硝子になっていた
指先で 君を嗅ぐ
柔肌の琴線に硬い指を這わせ
君の喉奥に響く音なき声に吐息を塗り
その声に色彩を添えていく
僕の匂いか 君の匂い
君の音か 僕の音
君の胎内で ふたつの色を練る
僕と君のすべての色は胎内に注がれて
おひさまが身支度をする頃には
透明なふたつの濡れ硝子になっていた